単独インタビュー第12弾 小樽再訪記念「ニッカバー・リタ 店長佐藤氏を迎えて(前編)」
「ニッカバー・リタさんにて 2011年8月某日 気温が28度迄上がった頃」
東京が珍しく涼しくなりました今年8月某日、3泊4日にて、すすきの、小樽、余市へと旅行へ参りました。すすきの、小樽は2度目、余市へは3度目でございました。久々の小樽をゆっくりと歩き、街を楽しみ、想いを馳せながらニッカバー・リタさんの扉を開けさせて頂きました。
Kaori(以下K):お電話ではお話させて頂いておりましたが、ご無沙汰しております!この度は本当に有り難うございます。
佐藤さん:いえいえ。
K:お忙しいと思いますので(16:00開店)、早速質問に入らせて頂きます。
Q1働かれてから、今、何年目でいらっしゃいますか?
佐藤さん:もう6年半ですが。
K:私が最初にこちらに伺った時と本日でまだ2回目なので、小樽にいらっしゃっている方々や地元の方はすぐにお分かりになるかもしれませんけれど、皆さんがすぐに分かる場所ではあるのでしょうか?
佐藤さん:いや、分かり辛いですね。
K:やはり分かり辛いですよね。私は以前も伺ったので、景色を観てここだなと分かるのですが、最初入った時は、ないと思いましたから。上の階かと思ったり。それ程遠くはないのに、分かり辛いですよね。
佐藤さん:はい。
K:本当にこう、知る人ぞ知るという感じですよね。それで宜しいのですか?今6年半を迎えられて。
佐藤さん:でも知名度が低いと言うか、知っている方しか来ない、ですね。
K:問い合わせはいかがですか?場所が分からないのですが、等は?
佐藤さん:多いです、多いです。
K:やはり多いですか。
佐藤さん:まさか集合体の中に、まさか屋台村の中にBarがあると思わないと言うイメージで。
K:確かに。
佐藤さん:勝手な思い込みだと思うんですけれど、地下にあるんではないか?とか、何処かに入っているんじゃないかと探しているみたいで。
K:ええ。それでご説明されると「ああ、あそこ?」となるのですか?
佐藤さん:そうですね。
K:確かにそうですよね。ただこちらの空間に入ってしまったら、この空間を完全に楽しめますよね。
佐藤さん:そうですね。だから、分かりにくい事が良い事なのか悪い事なのか(笑)。
K:確かにそうですね(笑)。ただじっくりゆっくり召し上がりたい方は、嬉しいですよね。そうですか、有り難うございます。
佐藤さん:そうですね。
K:有り難うございます。
Q2、リタバーさんを語られるとする、伝えられるとするとどの様なBarですか?
佐藤さん:あまりそう堅苦しくないスタイルを私が好きなので、初心者でもBarに行った事がない人でも来易いと言うか。
K:若い方は増えてはいるのですか?
佐藤さん:だいぶそうですね、はい。地元の。
K:その方はお1人でいらっしゃるのですか?
佐藤さん:そうですね。ただその方の知り合いや、知り合いの知り合いを呼んで来たりとか。
K:初めての方もいらっしゃるのですか?
佐藤さん:はい、いらっしゃいます。
K:お若い方でもフラッと?
佐藤さん:はい、いますね。
K:ええ。それから又、という事になるのですか?
佐藤さん:はい。
K:それでどんどん常連さんになって...。
佐藤さん:「ウイスキーをまだ飲んだ事がないのですが、どんな風に飲んだらいいんですか?」という勉強したいという方もいますね。
K:ウイスキーはどの様なものだろうという所からの方ですか?
佐藤さん:お酒は一応好きなんですけれど、恰好から入る部分ってあるじゃないですか?特に男性は。
K:ええ。
佐藤さん:「ウイスキーを飲めたら格好いいよね」、という部分から入って来て、私から色々な話を聞いて、他の店に行って格好良く飲んでみたりとか(笑)。
K:まずお勉強の場としてこちらを選ばれて、他で恥を書かない様にお勉強されてからという事ですね。Barの扉を開けて入って来られた方には、ウイスキーの元々の作り方だったり、種類があるという事だったり、その様な事に関してリタバーさんは全く問題がないものですものね。飲み比べる事も出来ますし、同じ会社でも蒸溜所が違う所にあるという事もそうですし、その蒸溜所のものだけのウイスキーがあるという事も伝えられますし、カスクもあるし、余市と宮城峡の合わせたものがあるという事も伝えられるし、基本的な所はお勉強が出来ますよね。
佐藤さん:そうですね。
K:そういう事が出来ますものね。
佐藤さん:値段も安いですし、私としたら地元価格でと。
K:リタバーさんにチャージは?
佐藤さん:ないんですよ。
K:そうしますと更に来易いですよね。最初にお勉強をされたいと言う方には、何をお勧めされるのですか?
K:スーパーニッカは、今のスーパーニッカですよね?
佐藤さん:そうですね。
K:竹鶴だと12年ですか?
佐藤さん:そうですね。最初からシングルモルトになっちゃうと(笑)。
K:確かにそうですね。初めて召し上がった方はどういう表現をされるのですか?召し上がった瞬間に。「おー?」という感じなのですか?
佐藤さん:皆さん「美味しい」と仰いますね。こう言ったら失礼かもしれないですけど、ウイスキーが苦手とか昔飲んだけど駄目だっていう人ってバーボン飲んで、例えば大学のサークルの飲み会で一気飲みさせられたり、というイメージが強いみたいで。
K:条件的にあまり良い環境で、あまり楽しいという状況ではなくお付き合いの中で、ちょっと無理やり感があって?
佐藤さん:それで具合が悪くなって。
K:確かに最初、今これがウイスキーの最初だったのかな、と思い出すと水で、水割りが悪いわけではなくて、どういうものが美味しいと思うのかを分からずにダッと氷を入れてお水を入れて頂いていた気が致します。良く分からないですが、苦い、だったり今の様に本当にこの香りが良い!とは全く思わなかったですものね。
佐藤さん:ええ。
K:逆にその後に次の進みたいと言う方には、どういうものをお勧めするのですか?スーパーニッカ、竹鶴12年の後は?
佐藤さん:シングルモルトにトライしてみようかなとか。竹鶴でも年数を上げて味わいが違うと言うのを確かめてもらって。 K:ええ。
佐藤さん:大抵若い方は気に入ると、「最近家で飲んでいるんですよ。」と。買って来て。
K:ええ。確かに。そこで名前を覚えておけば酒屋さんに行って買う事が出来たり、ネットでも購入出来ますものね。
佐藤さん:後は、店で飲んでいるやつではないですけれど、ニッカのクリアブレンドですか?あれを買って飲んでいるんですよとか。スーパーニッカも買いました、とか。
K:報告がてらですか?そういえば、こちらのお客様の平均的な年齢はいかがですか?
佐藤さん:んー難しいですね。やっぱり30歳代から40歳代が多いですね。
K:ええ。
佐藤さん:1番下で、21歳ですか。上で80歳代がいますね。
K:そうしますと竹鶴相談役と同じ世代ですよね。幅広いですね。その方達にも来易く飲んで頂ける様な環境を作っていらっしゃるBarで宜しいでしょうか?リタバーさんを語ると。他にはありますか?
佐藤さん:後はお酒を飲みに来ただけなんですけれど、「折角北海道に来たしニッカのお店だからウイスキーを飲もうか」、と言って飲む方もいますね。
K:こちらを調べられて?
佐藤さん:通りがかりにふらっと入って「Barがある」、「ローリー卿を見てニッカのバーなんだ」、「折角だからニッカを飲もうか」、と。「やっぱり北海道だから余市だよね」、と余市を飲まれる方が多いですよね。
K:ええ。では蒸溜所にいらっしゃった方もいらっしゃるのですか?
佐藤さん:はい、そうですね。
K:蒸溜所に行ってから、こちらにいらっしゃる?それともこちらにいらっしゃってから蒸溜所にいらっしゃる?どちらが多いのでしょうね。
佐藤さん:同じ位かもしれないです。中には前の日に来て何をお土産として買うか予習をされる方と、車で行って試飲出来なくて悔しくてうちに来て、飲めると言うので。
K:確かにお車の方もいらっしゃいますものね。そうですよね。
佐藤さん:蒸溜所に行って試飲もして来たんですけれど、ここがあるって聞いて寄ってみました、と言う方も勿論いらっしゃいます。後、余市に行くつもりはなかったんですけれど、うちでお話を聞いたり飲んだりしてみて、「明日行ってみよう」、「明日行きます」と言う人もいます。
K:そうですよね。そうして繋がって行くと宜しいですものね。ご質問とかけ離れてしまいますが、今、ニッカウヰスキーの中でお好みなものは何でいらっしゃるのですか?変わる事もあると思いますので、今を教えてください。
佐藤さん:皆さんからの評価もあると思いますが、私はスーパーニッカ好きなんですよ。
K:今のスーパーニッカですか?山下ブレンダーが作られた?
佐藤さん:はい。ピートが効いているタイプもいいんですけれど、ウッディでメロウなタイプもいいかなと。
K:そうですよね。ウィディー、メロウ、山下さんがお作りになったという気がしますよね。
佐藤さん:毎日飲んでも飲み飽きないかな、という。
K:飲み方はどうされているのですか?
佐藤さん:水割りだったり、営業中何で最初からはストレートでいっちゃうとまずいんで(笑)。その際は炭酸で割ったりして。
K:あるBarでは、スーパーニッカを冷凍庫に入れて頂くと美味しい、と聞いています。と言うより、頂きました。
佐藤さん:うちはクリアブレンドを入れているんですけれど。
K:ええ。そうですか、クリアブレンドをですか?
佐藤さん:香りが立たないので、冷やしても大丈夫だと思うんですよね。
K:クリアブレンドを凍らして。
佐藤さん:ウイスキーを全く飲めない方でも、ハイボールが流行っているからハイボールを飲んでみたいと言う方にはクリアブレンドを出してお作りしているんですけれど。
K:そう考えるとクリアブレンドもいいですね。スーパーニッカも美味しいと思いますし、前のスーパーニッカの印象が残っていると皆さん、ちょっと違うという、これはスーパーニッカではないと思われる方もいらっしゃるようですが、と言っても変えるという事も大きな決断だったと思いますしね。有り難うございます。(中編続く)
※次回掲載予定日 10/7(金)
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