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単独インタビュー第13弾 2011年末特別企画 「目白田中屋 栗林氏を迎えて(3)」

9 12月 2011 5,447 views No Comment

K:モルトでお会いした方は本当に紳士でいらっしゃる方が多いですし、私は勝手にブームを作ろうと思って(笑)。「モルト紳士」という言葉を流行らせたくて。お会いする男性が素敵な方が多いし。 

栗林さん:分からないですよ(笑)。 

K:ですかね(笑)。 

栗林さん:でも変な人はあまりいないですね。 

K:20歳位からBarへ行っていましたけれど、ウイスキーに興味を持ち始めた時からの横繋がりはBarでの繋がりと又違った気がして。ウイスキーから知り合った方はご一緒する機会が多いからかもしれませんけれど、ご一緒にイベントで飲んでいたり、ウイスキーをメインにされているBarばかり伺っているせいかもしれませんが、紳士的な方が多いと思います。 

栗林さん:それは何かモルトをやっているBarとかですか?自分の中で行ったなというBarはどこですか? 

K:きちんと伺わせて頂いたのは、今も月1程度で伺っているあちらのBarですね。 

栗林さん:あの方との付き合いも長いなあ。 

K:そうですよね。 

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~合間にウイスキーを頂きながら~ 

栗林さん:この前ある方とプルトニー話で盛り上がったんですが、良い酒だよねって。 

K:まだ勉強中ですが、そう思います。 

栗林さん:何か良いんですよ。プルトニーをもうちょっと広めたいなと思って。 

K:ええ。

(お話が戻り)Barは最初は友人と行ってから1人で伺えそうか確認してから行ったり、ご紹介で行ったりしていたのですが、ホテルのBarは1人でも行っていたのですが、どこかウイスキーに特化したBarを探したいなと思った時にそのBarを雑誌か何かで見掛けて。それで何も情報もなく、誰かのご紹介でもなく初めて入ったのがそちらでしたね。 

栗林さん:でも最初はあれでしょう?今は女性も見掛けますけれど。カウンター商売って、寿司屋とBarって敷居が高いじゃないですか。最初は大変だったでしょう?そんな事なかった? 

K:いや、それが私本当になくて。 

栗林さん:うん、うん。 

K:それが少しずれているなと最近分かるようになったのですけれど。 

栗林さん:うん。 

K:最初ウイスキーを好きになって美味しいなと思った時に、あ、たまたま女性が居ないだけなのだと、分かっていなかったのです。 

栗林さん:ああ。 

K:お隣に座っているのも男性だし、その隣に座っているのも男性だし、イベントに行っても男性の方が多かったのですが、それは女性が少ないなという風に思わずに、たまたま女性が来られていないのね、程度で全く女性が少ないと思っていなかったのです。 

栗林さん:ああ、そういう意識いいですね。だから自然でいられるんですね。 

K:多分。それがなくて、女性ウイスキーの会を開く事になったのも私は1人でも行く事は出来るけれど、結局お話を聞いていると1人で行く事が出来ない、だったり。 

栗林さん:本当にそうですよね。

K:そこで言われたのが、あちらのBarでは女性が少ないと。おそらく私が伺ったのは6~7年前で。 

栗林さん:あそこは女性が少ないでしょう?

K:(笑)。女性が飲みに来るとしたら間違えて入って来たか、待ち合わせか、もしくは泣きに来たか、だったそうです。私はどれでもなく、最初ウイスキーを頂いていて、「来たくて来た」という事をどのタイミングで言うか考えていて。それで頂いて段々と酔いも回って来たので(笑)、「来たくてここに来たのです。」と言って、帰り際「又来ます」と言ったのですが、あちらは、あまり信用されていなかった様ですが、私が何回か来たので、何となく本当に来る人なんだと思って頂いたみたいです。そしてその後初めて参加させて頂いたウイスキーの集まりの時に、窓際とカウンター側のスペースがあって、その時にたまたま栗林さん方がいらっしゃった場所だったのですよ。又同時期に、ニッカウヰスキーのボトルに竹鶴さんの歴史が書いてあった事に感動してウイスキーを好きになったものですから、ブレンダーズ・バーへも伺っていました。その時もたまたまお隣とお隣の方が凄くお詳しい方で、その方達とご一緒して、恵まれて色々とお話を伺いました。元々物応じしない所があるみたいで、誰かに連れて行ってもらおうと考えはあまりその時はなく、そういうのがあるのだったら行ってみようかなという。

栗林さん:本当はそうなんですよね。

K:そういう気がするのですけれど、でもどうしても難しいという人がいるし、

栗林さん:いますよね。 

K:別に私は女性同士だから皆で仲良しごっこをしたいと思っているわけではないのですけれど、でもイベントを開催する事によって行き易い方が居るという事を聞いて何となく分かって。 

栗林さん:そうですよね。Barって勿論色んな人に出会う事もあるし、出会わなくても1人でも楽しく過ごせるし。レストランとかは食べに行くっていう時は楽しい時なんですけれど、Barって嬉しい時も悲しい時も行っているんですよね。 

K:はい。 

栗林さん:そこがBarは凄いですよね。 

K:はい。 

栗林さん:何もしゃべんなくてもいいし、バーテンダーの人に教えてもらうのもいいし、たまたま意気投合して触れ合うのもいいし。 

K:そうですね。昔Bar迄いかない所ですがラウンジで働いていた事があって、お酒の嗜み方は見ていた部分もありました。格好いいなという嗜み方の方もいらっしゃいました。お会いした方でも紳士的な方もいらっしゃるし、私が辞める時、初めてお会いした方々から、お疲れ様、と仰って頂いてお花を頂いた事があって。粋が良いと言うのか、格好いいのですよね。 

栗林さん:粋がいい、うん。 

K:やはりその様な方々を見てしまうと。 

栗林さん:そう粋なんですよ。 

K:そこで見た部分が大きいのかもしれません。当たり前ではないのですが、自然に出来るところが格好いいなと思ったりしますね。 

栗林さん:そういう人いっぱいいましたけれどね。 

K:いらっしゃいましたね。それが自然でしたね。

栗林さん:うん、何か。良い事をしよう、そして忘れよう。と言ってね(笑)。 

K:ええ。 

栗林さん:いや、面白ですよね。 

K:面白ですよね。 

栗林さん:そういえば、質問は? 

K:あります。きちんと用意しています。 

栗林さん:大体僕取材とか行くと滅茶苦茶になる。 

K:ええ。きっとその様な気がしますけれど(笑)。 

栗林さん:いつも滅茶苦茶にしちゃう。 

K:ええ(笑)。

~合間に~ 

栗林さん:これ僕の思い出のボトル。サマローリ。 

K:有り難うございます。 

栗林さん:あとそのラフロイグ。 

K:はい。プルトニー美味しいです。 

栗林さん:プルトニー美味しいですよね。現行品というのが良いですよね。何かある方も樽買いたいって言っていた。 

K:そうですか。 

栗林さん:もうちょっとプルトニーを広めたいな。 

K:選ぶのも楽しいですね。 

栗林さん:うん。なんですかね。 

K:質問をさせて頂いても宜しいでしょうか?

栗林さん:何ですか? 

K:栗林さんが田中屋さんで働かれる前のお仕事はクリア。 

栗林さん:言ったな。 

K:田中屋さんでのお立場を教えて頂けたらと思います。 

栗林さん:何だろう。僕の立場。酒、ハードリカー担当。 

K:田中屋さんのご説明をして頂いても宜しいでしょうか? 

栗林さん:うん。1949年に果物屋と酒屋と高級フルーツ。今でいう千疋屋さんとか高野さんとか。 

K: が、最初ですか?今、果物屋さんは?

栗林さん:やっていなくて、それで後は有名な喫茶店、皇室関係者がよく来た喫茶店ですよ。 

K:え、そうなのですか。 

栗林さん:今のお店の所の奥の方に2番テーブルというのがあって、その時に秋篠宮殿下がと紀子様がよくデートしていたらしいですよ。 

K:その頃ですか。 

栗林さん:このビル自体が1階は酒と果物で食品をしていて、地下が喫茶店で、シュークリームが有名だったんですけれど。当時は有名で最先端でした。

K:ええ。 

栗林さん:そうそう、いっぱい賞をもらっていたし、上はレストランで官邸でコックをやっていた人を引き抜いて。4、5階は結婚式場みたいで。 

K:凄いですね。

栗林さん:有名な結婚式場とかあるじゃない?ああいう感じの。上がレストランで、下が酒屋で地下が喫茶店。 

K:ビル自体が田中屋さんのビルという事ですか?

栗林さん:今のオーナーは3代目ですね。2代目の人がそういう経営をしていて、3代目の3年4年前から地下に移って「栗林君、好きに赤字出さなければやっていいよ」と。 

K:それでお任せするよ、と。 

栗林さん:今は酒屋だけでのんびりと。 

K:ええ。先程彩子さん(スタッフの方)もそう仰っていました。のんびりと、と。そうですか、有り難うございます。 

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栗林さん:僕は酒屋としては、凄いモデルがあって。 

K:はい。 

栗林さん:イタリアの酒屋なんですけれど。 

K:イタリアの酒屋さんは、あちらの様なのですか?あと、手書きについてですが。されるようになったのは? 

栗林さん:入ってからずっと。 

K:それはどこかで知識を得られたのではなくて? 

栗林さん:僕は当時結構色んな物がなかったんで、綺麗にするような。田中屋自体が手書きだったんですけれど、ポップは。 

K:はい。 

栗林さん:でも僕があれしたのは、実はあるレコード店のスタッフ。 

K:スタッフの方? 

栗林さん:影響を受けましたね。 

K:その方とは? 

栗林さん:今は書いていないけれど、レゲエとかのポップを書いていた方なんですけれど。 

K:栗林さんはそちらにいらっしゃっていたという事ですか? 

栗林さん:いや、違う。ただポップを見て、良いなと思っただけ。 

K:はい。細かい情報と?

 栗林さん:情報というか、情報は本で分かるから何か思いを書くんですよ。

 K:ええ。 

栗林さん:これはいい、これは格好いい、僕は美味しいと思うとか。これはイケてないけど、って言う人にはいいんじゃないかな。情報を書くんじゃなくて。 

K:ええ。 

栗林さん:情報とか味を書くんじゃなくて、情報は本でも載っているし、当時はミルロイズさんも参考にしたし、マイケルジャクソンの本を書き写したりした物が多いんですけど僕は思いを書いています。それは表現だからそれはサマローリさんから学んだし。 

K:はい。 

栗林さん:サマローリさんが輸入する時に、全部自分でコメントを書いているの。それでサマローリを輸入する時に、お前自身のコメントを書くんだって言ってね、書いたらどうだって。でも日本人って日本語嫌いだから、サマローリさんのコメントをそのまま貼らしてくれって言ったんだけど、サマローリさんは自分が表現する事が大事って言って。ただ買って売るんじゃないって。イタリア人ってそういう所あるんですよ。あの人たちはイギリスの物が好きで生地もそうじゃないですか。生地はイギリスのアンティークな生地を沢山持っていて。ただ、縫製、服にした時の生地を僕たちはもっと魅力的にしてあげると。モルトもそうで、モルトというものを凄く尊重していてラベルとか表現とかは僕達の方がもっと魅力的に出来ると。酒屋って売る人ってそうなんですけど、僕はサマローリさんが自分が感じた事を書くのが大事だって言われたんで、それであるレコード店のポップを見た時にもそう思ったんですよ。この何曲目が凄い格好いいとか、そういう表現ってその当時あまりなかったんですけど、単なるベリー系の味何とかの味って言うのもいいんですけれど、それを田中屋の栗林は好きなのかどうか書くと。

K:そうですね。 

栗林さん:僕は好きじゃないけれど、こういう人には良いんじゃないか、とか。 (4へ続く)  (2へ戻る)

 

※次回掲載予定日 12/16(金)

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