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ニッカウヰスキー「余市蒸溜所見学」のご報告 (製造工程めぐり編)

14 10月 2009 3,205 views No Comment

皆さん、こんにちは。

本日もお天気が良いですね。風も少しあり、とても過ごし易い気候でございますね。

 

 早速でございますが、8/29にニッカウヰスキー 余市蒸溜所へ伺った時の事を書きたいと思います。

先日の「ニッカウヰスキー創業者 竹鶴政孝さん、リタ夫人のお墓参りのご報告」にも書きました通り、私がバスを降り、目の前にニッカウヰスキー 余市蒸溜所正門が見えました。

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余市蒸溜所は年末年始以外は見学が出来るようになっておりまして、見学の時間は9時~17時でございます。

レンガ造りの余市蒸溜所の正門を通り抜けますとすぐ左側に受付があります。そちらで工場見学の申し込みを致します。

コースは2種類「ガイドさん付き蒸溜所見学コース」「フリーの蒸溜所見学」がございます。私は勿論ガイドさん付き見学コースをお願い致しました。

最初に向かった所は、第一乾燥棟。こちらには直に見る事の出来ますピートが置いてあり、実際に触れる事も出来ます。こちらのピートからは、ウイスキーで知っているピートの香りなしない、と知っていながらもついつい香りを探してしまうのは私だけでしょうか?

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次に向かいましたのは、蒸溜棟p1000583_sp0000私が伺った時期は製造がお休みでしたが、今は「蒸溜所だより」を拝見する通り稼働しております。

石炭を使っての「石炭直火焚き蒸溜」を行っておりますのは、世界でも余市蒸溜所のみとなっております。

 

 

 

 

 

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そして厳かの雰囲気を感じさせる余市のポットスチル、形は「ストレートヘッド型」。ポットスチルには、実はいくつか種類がございます。

こちらに「もろみ」(ビールに似た液体)を入れ、下から石炭で温め2回蒸溜して、無色透明なウイスキーに変わります。

こちらのポットスチルに注連縄が見えるかと思いますが、こちらはニッカウヰスキー独特のものでございます。

ポットスチルは神聖なもの、という思いが伝わって参ります。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、ニッカウヰスキー「シングルモルト余市1987」世界1に輝きました。その影響もあり、今迄より整備期間が短く、冬は大体11月下旬に製造が終わっていましたのが去年は12月中旬にまで延び、4月下旬又はゴールデンウィークまで稼働していなかったのが、今年は3月の中旬にはスタートしていたそうですので、生産量は随分伸びているそうでございます。

次は糖化醗酵の工程に進みました。以前も書いておりますが、私はマイウイスキーづくりに参加しておりますが、マイウイスキーに参加致しますと、見学コースよりももう少し奥まで拝見する事が出来ますし、何より、体験する事が更に知識として入って参ります。

(ガイドさんは研修として最初はウイスキーの知識をお勉強をし、その後マイウイスキーづくりに参加して知識を深めるそうでございます。)

こちらで麦汁もろみを拝見する事が出来るのですが、甘い香りが漂って来ました。

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こちらのもろみは、最高で糖度が18%になり、メロンと同じ甘さになるそうです。

 

 

 

次に進みましたのは、昭和9年に建てられ今は余市町より指定文化財に認定されています旧事務所

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旧事務所の中に入りました。とても素晴らしいですね。

ですがこちらの中には入る事が出来ませんので、ガラス窓を通しての見学でございます。

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汁株式会社と書いてございますね。皆さんもご存知かと思いますが、こちらからの文字を取って、今のニッカウヰスキーとなっております。戦前は右から文字を読んでいましたが、戦後は左から読む様に変わり、読み方を混乱させない為に、ウヰスキの「」を右側にする事によって、正しい読み方をしもらう様にしたそうでございます。

そして次の写真は、当時からの金庫だそうで平成14年迄使用されていたそうです。とても綺麗に管理されている事が、ガラス窓を通してもきちんと分かりました。暗証番号は、いろはにほへとちりぬるを...の中から決められていたそうです。

又、飾られていましたウイスキーのほとんどが目にする事が初めての古いウイスキーがたくさんございましたので、とても感動致しました。私の個人的な意見でございますが、ウイスキーの美味しさは勿論の事、ボトルのセンスの良さやお洒落さから「このウイスキーを愉しんでみたい」という気持ちにもなるかと思います。その様に目を見張るボトルがたくさんございました。

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特に昭和40~50年代に出ていましたウイスキーのおまけは、今では考えられない物があったり、又限定ラベルがあったりとコレクターの方にはたまらないものばかりでございました。

 

 

 

 

 

見学者の方から案内係の方に、「ウイスキーはどの位持つものなのですか?」との質問を多く受けるそうです。「出来れば早目に、10年位でしょうか。」とお伝えするそうですが、特にコレクターの方からは、まず開けたてを飲み、少し置いておいた方が円やかさが出るものもある、というお話を頂くそうです。

確かに開けたても美味しいですし、又時間が経ってから頂くと変化がある場合もございます。「瓶熟」とでもいうのでしょうか。理由は、いつ開けたかによっての時間の変化、そして空気に触れる事によっての変化も感じられる事と一緒かと思います。ですが、樽で熟成されているわけではないですから樽熟成とは異なりますよね。又そのウイスキーをこれが一番良い状態という事でブレンダーの方々も選んでいらっしゃるわけでもありますから、ワインよりは管理は難しくないかもしれませんが出来れば早目が宜しいのかもしれませんね。

次はリタハウス旧竹鶴邸の前を通りました。こちらにはお2人の素晴らしい愛のお話がございます。以前私のサイトで書いておりますので、その事はこちら

そしてその次は、見学用の貯蔵庫の中へ入りました。p1000591_sp0000

案内の中にございますが、樽はウイスキーにとっての「ゆりかご」と表現されています。

ウイスキーは、アルコールが高い為、もし貯蔵庫が燃えてしまうとその年のウイスキーがなくなってしまうとの事で、同じ年のウイスキーは同じ貯蔵庫で管理されないそうです。確かにその通りでございますね。

ニッカウヰスキーでは、見学用の貯蔵庫以外は火災を起こさない為、電気を使っていないそうです。

現在は、26棟熟成庫があるそうです。

次へ進みましたのは、ウイスキー博物館でございました。

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皆さんもどこかで1度はご覧になっているかと思いますが、ブラックニッカに描かれている「ひげのおじさん」と言われているキャラクターでございます。

 

 

 

 

 

 

 

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こちらのキャラクターブレンドの名人、キング・オブ・ブレンダーズと呼ばれており、ブラックニッカは右側を向き、ホワイトニッカは左側を向いております。

 

 

 

 

 

 

 

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こちらの様にウイスキー樽づくりの道具が展示されています。

 

 

 

 

 

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こちらはモルトギャラリーとなっており、樽での熟成過程を見る事が出来ます。

又、蒸溜酒のはじまりが分かる昔の製法を見る事が出来ましたり、ウイスー広場があったりと様々なコーナーがウイスキー博物館には溢れておりました。

 

 

 

 

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最後は、ニッカウヰスキーの元社員の方が撮り続けていらっしゃる野生の熊たちの写真館がございました。

長く撮り続けていらっしゃるので、熊の成長を見る事が出来るそうです。ですが、その見続けていた熊がたまたま民家に入ってしまったそうで、駆除されてしまうという悲しい事も経験されたそうです。

ウイスキーを感じる事も大切ですが、皆さんもいらっしゃった場合は是非こちらにもお立ち寄り下さいね。

 

本日のご報告は、製造工程めぐり編迄。フリーの時間を使い、更に私自身が体験致しました事につきましては、又後日書きたいと思います。

 

そして今夜20時~は、ニッカウヰスキー ブレンダーズ・バーにてイベントがございます。

ご案内はこちらから。

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