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単独インタビュー第3弾「秩父蒸溜所マッシュマン 門間 麻菜美さんを迎えて」前編

30 11月 2009 4,632 views No Comment

「「秩父蒸溜所」にて 2009年10月某日 時刻 青空に恵まれた頃」

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メディアデビューは経験されているはずですのに、緊張されている秩父蒸溜所マッシュマンの門間 麻菜美さんと少し談笑させて頂いた後、「それでは宜しくお願い致します。」とインタビューに入らせて頂きました。

 

Kaori(以下K)Q1: 早速ですが、ウイスキーを意識したのはいつ頃からでしょうか?

門間さん:難しい質問ですね。

K: THE Whisky World(ウイスキーワールド)は勿論拝見させて頂いていますから簡単な流れは存知上げているのですが。(そう言って(ウイスキーワールド)を持ち出し、一緒に見る事に)その時私、サインを頂いているのですよ。こちらは何年前...2年前になりますね。

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門間さん:わー懐かしい。字が今とあまり変わっていないですね。

K:その時は魅力がある世界だなと思って、と書いてありますね。

門間さん:結構前のお話で覚えていないです...ね。若かりし頃ですから(笑)。

(少し考えられる門間さん)最初のお酒は、ビールでしたね、今はウイスキーですけれど。

K:それでは少しお話を変えて、門間さんの生い立ちを簡単にお聞かせ下さい。

門間さん:北海道育ちで、実家が酪農をしています。東京で醸造学を専攻していまして微生物の酵素の研究をしていました。マッシングみたいなものですね。少しマッシングと関係していますね。もう忘れてしまいましたけれど。最終的な卒論で酵素側にいきました。

原形質は酒ではなかったですね。お酒はよく飲んでいましたけれど。

K:やはり皆さんよりお強かったですか?

門間さん:強かったですね。

K:どちらでウイスキーを知ったのでしょうね。伺っていますとほとんどビールなのですものね?

門間さん:家で飲むのが好きでしたね。ウイスキーを飲んでいましたよ。

初めて飲んだのは、ニッカオールモルトでした。実際はまったものは、Jack Daniel`s(ジャックダニエル)でしたけれど。ウイスキーにはまったきっかけは、ジャックダニエルでしたね。

K:ストレートでしたか?

門間さん:そうですね、でも日によって変わりましたね。いろんな飲み方をしました。

ただ、コーラ割は頂けないと思います。

海外だともうボトルでジャックダニエルとコーラがすでに混ざったものが売っているのです、オーストラリアかどこかだったと思うのですが、お友達に買って来てもらって飲んだのですが、やっぱり…

K:甘いのですか?更に甘くなってしまうのですか?

門間さん:薬っぽくなってしまうのですよね。美味しいという方もいるので、全く好みの問題だと思うのですが、私はあまりやらないですね。

ソーダ割りは美味しいと思いますよ。よくやります。どんなウイスキーでもやります。美味しいと思います。

K:それはピートがきいているものでも、違うものでもかかわらずですか?

門間さん:シェリーがきいているものは...若干ピートがきいているものの方ですね。

白州等は美味しいですよね。ソーダ割りにすると「ginkgo(ギンコー)」も美味しかったのですけれどね。

K:それでは本格的にウイスキーの世界に入ったのは、「ジャックダニエル」と考えて宜しそうですね。ところで、ジャックダニエルのどちらが美味しいと思われたのですか?

門間さん:何だったのでしょうね。その時は何かと比較して飲んだわけではないので、分かりませんが、最初に飲んだのが久し振りに会うお友達とだったのです。その雰囲気が良かったのとグッとくる香りがきっと良かったのでしょうね。

その時は氷が入っていましたね、丸氷が入っていました。それまで丸氷が入っていたのを飲んだ事がなかったので、「丸氷が入っているなんて」と思いました。

K:それでは、美味しいウイスキーと雰囲気が揃ってプラスアルファとして良い条件が揃ったと考えて宜しいのですね。

門間さん:良い印象が多いし楽しいし、ほろ酔い感もあるし、酔いが回らないという所が1番良いですね。

K:確かにそうですよね。

門間さん:とにかく残らない、ほろ酔い加減でいる事が出来るところから、始まったと思います。そこから始まったのだと思います。

K:Q2 それではそこからウイスキーを検索して、調べたわけでしょうか?

ウイスキーワールドでは、「肥土さんの開設したホームページからにメールにてアプローチ」、と書いてありますが、肥土 伊知郎さんをどちらでお知りになったのですか?

門間さん:それはウイスキーワールドのVOL2で知ったんだと思います。確か。そこに確かニューリリースの所に出ていたのですよね、うちの製品が。「何この会社?知らないんだけど」と思いました。

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K:それは先にスコッチ文化研究所を知って、それからウイスキーワールドを知ったという事ですか?

門間さん:いえ、最初にウイスキーワールドを本屋さんで見て、それでウイスキーの本があるんだと思って買い始めたのですよね。VOL1、2、3...と。そして読んでいく内にスコッチ文化研究所を知ったのだったと思います。

K:その中に書いてあったのが、肥土 伊知郎さんですか?

門間さん:ボス(肥土さんの事、以下門間さんの会話はボスで通します。)の名前は出ていなかったのですが、「ベンチャーウイスキー」と書いてあって、検索を掛けました。そしてホームページにメールアドレスが出ていたので、連絡をしたのが最初です。

K:門間さんの情熱はウイスキー業界では有名なお話ですが、最初のアプローチは何だったのですか?「働きたいです!」ですか?それとも「お話させて下さい」だったのですか?

門間さん:「働きたいです」だったと思います。「採用のご予定はありますか?」と探りを入れたんだと思います。」

K:それは何月位ですか?学校は卒業の時期ですか?

門間さん:3年か4年だったと思います。

K:就職に焦っていた時期ですか?

門間さん:いえ、就職するならウイスキーの会社がいいな、なんて思って。もうちょっと勉強したいなと思って。学校ではそういう事は教えてくれませんから。

K:アプローチをした、でも振られた、のですよね?それはきつい口調で、ですか?

門間さん:きつい口調ではありませんでしたけれど、振られた感はありました。

とりあえずリアクションが返って来たので、多分人間的に話が出来る相手だろうと思いました。普通なら突っぱねても良いわけですよね?どこの誰とも知らないわけですから。そのリアクションにグッときたのと、後はそれを良い事に「何か出来る事はないですか?」と振り方に変えて、まだちょっと身を引きませんがずっと連絡を取っていたいのですよね、なので「何か出来る事があるんじゃないですか?」と。

K:それは北海道からですよね?

門間さん:いえ、違います。東京からです。学生時代から東京にいました。高校迄は北海道にいて予備校の時は札幌に1年、大学生時代は東京に4年、そして秩父へ来ました。

 K:遠く離れた場所でお話をなさっていたわけではないのですね。会おうと思えば、会える距離でいらっしゃったのですね。

 門間さん:そうですね。

K:Q3 スコッチ文化研究所の試験、「ウイスキーのコニサー」を受けられたきっかけは、ご自分の事を認めて頂こうと思われて受けられたのですか?そういうわけでもないのですか?

 門間さん:そうですね、勉強をしたいなと思っていたので丁度良いタイミングでもありました。

 K:コニサーを受けられたのは、認めて頂きたかった、と考えてしまっても宜しいのですか?

門間さん:まぁ、プラスアルファですね。それを取れば、必ず雇ってくれるわけでもないですし…。

K:ですが、そちらを取ればもしかしたら...?

門間さん:何か良い事があるかな、今後に役立つ事もあるだろうなと考えた事もありました。

K:いやらしく考えられたのではなく、「純粋に」だったのですね。お勉強したいな、資格を取ったら未来は明るいだろうなと思われたのですね。

門間さん:そうですね。私よりは知っている事が多いじゃないですか。そのコニサーを勉強した方が、良いかなと思って…。

K:Q4 そうだったのですね。次の質問になりますが、メールをやり取りされていたと思いますが、実際に肥土さんにお会いした時の感想は、いかがでしたか?

年上の方に失礼ですが、門間さんのお話を伺ってメールのやり取りの時に「人間味のある方だな、お話が出来る方だな」という風に思われたという事が伝わって参りました。

門間さん:はい、そうですね。

K:そして、実際お会いしたタイミングはいつだったのですか?

門間さん:軽井沢のメルシャンさんですね。丁度ボスがあちらを借りて、仕込みの勉強というか...。

K:BenRiach(ベンリアック)さんとどちらが先ですか?

門間さん:メルシャンさんですね。

K:それではそちらが最初だったのですか?強引に会いにいらっしゃったのですか?

門間さん:そうですね、そちらが最初ですね。強引ではなく、きちんと面接という形で、スーツを着て行きました。押しかけた感じではないです。きちんとアポを取った上で、お互い構えて行きましたから。

K:大体アプローチは何回位だったですか?大体で構いませんので、教えて下さい。

門間さん:結構しましたよ。覚えていないです...。

K:大体10回位ですか?片手で数えられるのか、数えられない位なのか...。

門間さん:えーどうだったかな...10回はなかったと思います。

K:本当ですか?(笑)

門間さん:ボスに聞かないと分からないです。聞いてこようかな。聞いて来ても良いですか?

K:それは良いですよ(笑)。情熱を伺っていると、10回位ではすまなさそうな気がしたものですから。

門間さん:メールが来れば返す、メールが来れば返す、何回位だったか本当に覚えていないです。全く記憶にないです。メールのデータを引っ張ってくれば分かると思うのですが。

K:いえいえそこまでは...、初めての方とやり取りをするよりは、濃かったのではないのかしら、数が多かったのではないかしら?と私の勝手な想像です。

門間さん:近況報告をしていた様な気もしますね。研修に行きました等、月1...位でしょうか?何往復かしたと思います。

K:その様なお気持ちの肥土さんを口説くのには、1年位掛かりましたか?

門間さん:1年は経っていないと思います。半年位でしょうか。

K:コニサーの試験もありますし、半年は掛かりますよね。

門間さん:丁度良いタイミングでしたね、4年生でしたし卒論だけでしたので自分でスケジュールを組む事が出来ますよね。ですから、「何日にどこどこ行きます」と連絡が来れば、「それでは私も行きます」と手伝いに行ったりしていました。笹の川が最初のお仕事でしたね、ラベル貼りが最初の仕事でした。

K:という事は、門間さんが貼られたボトルはどなたかが持っていらっしゃる可能性もあるわけですね?

門間さん:ありますね。

K:それでは直接肥土さんにお会いした感想はいかがでしたか?

門間さん:最初はどうだったかな(少し考え込む門間さん)

普通に考えるスーツを着た社長さんとはイメージが違って、何だか良いなと思いました。

K:それは門間さんのご実家も酪農家として経営されていますよね。という事は、お父様も社長さんでいらっしゃいますよね?ご自身では実感がないかもしれませんけれど。

門間さん:あ、そうですね。

K:ですからお父様の雰囲気に似ていらっしゃるとは思いませんでしたか?私のイメージですが。

門間さん:確かにそうですね。そちらに近いのでしょうね。企業がどうとかではなく、あくせくしている感じではなかったですね。

K:私が肥土さんに最初にお会いしたのがいつだったのかはっきり覚えてはいませんが、私の最初のイメージは、ご自身が埼玉の秩父でやっていく、情熱がおあり、話題にもなっている、一から始める、しかも色々な苦難を乗り越えていらっしゃると伺うと、気が張ってやっていくぞ、という勝手な険しいメージを持っていました。

ですが実際にお会いすると、とても柔らかい雰囲気で、とてもゆっくりとお話しして下さいますし、きちんと分かるまでお話しして下さるし、最初は正直な事を言ってしまえば、ウイスキーを知って頂きたいという気持ちでお話をなさっているのかなと一瞬思っていましが、お話をさせて頂ければ頂く程、お会いすればする程、すごく誠実な方で、とても...

門間さん:そうですね、とても誠実ですね。

K:とてもお忙しい方なのに、きちんとメールの返信もして下さるし...

門間さん:そうそう。

K:それはとても有難いと思いましたし、おそらく肥土さんはどなたに対しても選ばすに接する方だと思いました。

門間さん:確かにそうです。誠実な方です。メールにも何回か「誠実」という言葉を使いました。

K:そうですか。

門間さん:そうですね。誠実な印象ですね。

K:ご自身で誠実に生きて行きます、とおっしゃるといやらしさも感じますが、年上の方に失礼ですが、周りの方からあの方は誠実だと評価されるという事は、人間的にも素晴らしい方だと思いますし、その様な方であればこの方の下で働きたいという気持ちが膨らんだのではないかと思うのですが。

門間さん:そうですね。最初のイメージは誠実な印象ですね。(何度も繰り返す門間さん)

K:ええ。伝わって来ますね。

門間さん:メールもそうでしたし。後、優しいですね。

軽井沢の蒸溜所に行った時に、山が見えるベンチが奥の方にあるのですが、そこに行こうとした時に、木があって、私小さいので木にぶつかってしまうのだとボスが心配してくれて、木を避けてくれて、「あっ優しい、紳士的な方だな」と思いました。

K:あ、分かります!そういうのは、ちょっとしたところで分かりますよね。

門間さん:お、優しいな、ジェントルマンだなと思いました。

K:分かります。その様な所でその方の素を見ると言うのか本質が分かりますよね。

門間さん:そういう事も軽井沢でありましたね。

K:それでは、ご自分で良いと思ってアプローチを掛けて、メールをやり取りされて、お会いした時はもう...その頃は正直なところ門間さんはまだ人生経験が少ない、21、2歳ですよね。、見る目は確かと言ったら失礼ですが、思った通りの方とお会い出来たという事ですよね?

門間さん:そうですね。(中編へ続く)

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