単独インタビュー第7弾 「はじめまして、ウイスキー」連動企画インタビュー「ウイスキーアドバイザー 吉村宗之さんを迎えて(4)」
Q3:ウイスキーを楽しむ為の心得等ありますでしょうか?
吉村さん:そうですね。お酒っていうのは嗜好品なので、心得のような堅苦しいものは必要ないのかなと思います。
K:アドバイザーというお立場からするといかがですか?
吉村さん:M’s Barや著書に美味しい飲み方について書いていますが、参考にして頂けたら嬉しく思います。
K:私がご本を読んで、召し上がるのがお好きな順番を見て「あ、そういう順番なのね」と1つ思った所が、最後にオンザ・ロックなのですね?
吉村さん:そうです。
K:そこの部分を少しお伺いしたいと思って。
吉村さん:その本にも書きましたが、氷とウイスキーというのは相性があまりよくありません。
K:ええ。
吉村さん:ただ昔はそんな事が分からす、オンザ・ロックでよく飲んでいましたけれどね。
K:私も最初は、ロックから入りましたね。
吉村さん:ええ、飲み口を楽しむブレンデッドウイスキーなどはロックでも構わないのです。でもシングルモルトは、香りが命ですよね。冷やし過ぎると、アロマが閉じこもっちゃうんですよ。
K:はい。それではハイボールや水割りは氷を入れなくても?
吉村さん:ハイボールは冷たくなくては美味しくありません。水割りなら氷抜きがお勧めです。
K:ハイボールは、冷やしてあれば氷を入れなくても良いのですか?
吉村さん:そうですね。ですが出来れば入れた方がいいです。その本にも書きましたが、ハイボールはウイスキーとは別の飲み物だと考えています。
K:ええ。そうするとハイボールを別にしてしまうと、ストレート、水割り、オンザ・ロックの順番で、ハイボールは別なのですよね。それは分かる様な気がします。
吉村さん:ただ高温多湿な日本では、氷を入れた方が気持ち良く飲める時もきっとあるでしょう。氷についてはそれぞれの判断で、自由に楽しんで頂けたらと思います。
K:はい。他には飲み方だけではなくて、楽しむ、香りを愉しむ、愉快の方の「愉しむ」ではなくて、「楽しい」の方での心得等ありますか?その場でも宜しいですし、ウイスキーを頂く場としてでも宜しいですし。
吉村さん:そうですね。
K:皆さんとご一緒する時でも良いですが...。
吉村さん:ウイスキーの楽しみ方ですね。シングルモルトならば、飲み比べが楽しいです。風味のバリエーションが広いから、分かり易いですよね。
K:ええ、本当にウイスキーは違いが分かりますよね。
吉村さん:ウイスキー、特にシングルモルトは本当にいろいろなタイプがあります。
K:初めてお酒を召し上がった方でも分かり易いのですよね。
吉村さん:そう。
K:ウイスキーって違うでしょう?と出し易いですよね。
吉村さん:例えばローランドモルトとアイラモルトを飲み比べれば、誰にでも違いは分かります。
K:はい。
吉村さん:そういう面白さはありますよね。
K:飲み比べが出来る楽しさですね。
吉村さん:どこのBarでもやって頂けるわけではないですが、ハーフずつ頂くのがいいと思います。
K:はい。そうですね。私が今伺うBarがハーフにして下さる所が多いので。
私はウイスキーを好きになった時、度数が高いものでも頂けてしまうので、以前はどんどん「美味しい。美味しい、あ、美味しい」と頂いてしまいましたけれど…。
吉村さん:Kaoriさんは、お強いから(笑)。
K:いえいえ。ただ段々ウイスキーというものを頂く様になって、全ての美味しいと言われるウイスキーに対してお値段から見てもそうそう手を出せるわけではない、でも確かめたいと。そういう時に「ハーフでもいいよ」、と言って下さると、やはり有難味も更に感じます。
吉村さん:たくさんの種類が愉しめますからね。でも「うちはハーフはお断りしています。」って言われたら、出来ません。
K:はい。たまたま私が伺っている所はその様にして下さるBarが多いのですが、どうなのでしょうね。そういうBarは少ないのですかね。それとも増えて来ているのでしょうか?
吉村さん:どうなんでしょう。私は初めてのBarでもハーフでって言っちゃう方だけれど、たまに怪訝な顔をされるバーテンダーもいらっしゃったよ。
K:例えばハーフでも良いですか?と仰ると?
吉村さん:間があって、「ええ」みたいな(笑)。
K:ええ。
吉村さん:「多くの種類を飲みたいんです。」って付けくわえると、「分かりました。」と気持ちよく出して下さる場合も多いですね。
K:ええ。確かにその一言があるのとないのでは違いますよね。有り難うございます。(5へ続く) (3へ戻る)
※次回掲載予定日12/3(金)
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